トラネキサム酸を飲み続けて大丈夫？服用による効果と注意点を解説

「トラネキサム酸を飲み続けて大丈夫？」
「飲み続けると、どんな効果があるの？」
「飲み続ける場合の注意点や副作用は？」

このように悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

トラネキサム酸はシミや肝斑の改善、美白効果が期待できます。

ただし、副作用が生じる可能性があるため、飲み続ける場合には医師に相談しましょう。

この記事では、トラネキサム酸を飲み続ける場合の効果や注意点について詳しく解説します。

当記事を参考に、トラネキサム酸を飲み続ける際の注意点やリスクを押さえましょう。

疑問や不安がある際には、必ず服用開始前に医師に相談してください。

風邪やのどの痛みなどの症状でトラネキサム酸を処方してもらう場合、基本的に保険診療となります。ただし、美容目的でトラネキサム酸を処方してもらう場合、基本的に全額自己負担の自由診療です。

トラネキサム酸を飲み続けて大丈夫？

トラネキサム酸を長期的に飲み続ける際には、注意が必要になります。

適切な服用量を守り、定期的に医師の診察を受けながら使用することが大切です。

飲み続ける際には、注意が必要な場合もある

血栓症や肝臓・腎臓に問題がある人は、トラネキサム酸の服用に注意が必要です。

トラネキサム酸の副作用として、血栓のリスクや肝臓・腎臓への負担が考えられるためです。

過去にこれらの症状がある場合や、長期間の使用を考える場合には、必ず医師に相談してください。

医師の指導のもとで、適切な服用量を守ることが大切です。

トラネキサム酸は飲み続けても大丈夫か

トラネキサム酸は副作用も少なく、飲み続けても問題ないとされています。

しかし、継続して飲み続けても効果を感じられない場合はむやみに飲み続けるのはおすすめできません。

1日の摂取量は2000mgまでとされていますが、過剰な摂取は効果の向上には寄与せず、かえってリスクを増加させる可能性があります。

引用：フラルクリニック

飲み続ける期間の目安は？

トラネキサム酸を飲み続ける期間の目安は、数ヶ月ほどです。

肌状態が改善するまでにはある程度の時間が必要なため、数週間では明らかな改善が見られにくい傾向です。

服用を続けることでメラニン生成を長期的に抑え、症状を緩和します。

シミや肝斑の治療では、医師の指導のもとで数ヵ月ほど継続される場合が多いです。

項目	期間の目安
最低期間	1ヵ月
通常期間	数ヶ月

症状が改善された場合には服用を中断しても良いとされていますが、再発のリスクがあるため定期的な診察が重要です。

自己判断で長期的に飲み続けるのではなく、医師の指示に従い、適切な期間服用することが大切です。

トラネキサム酸の服用期間は、治療目的や個人の体質によって異なります。

治療期間

市販のトラネキサム酸は安全性を重視して3ヶ月までと記載されていますが、病院では3ヶ月で中止することは少ないです。短くても半年、長ければ1年程飲むことが多い薬です。

引用：はなふさ皮膚科

肝斑に対するトラネキサム酸療法

効果の発現は内服開始後4週目ぐらいからで,写真判定で差を生じるのは8週目ぐらいからであった。

引用：J-STAGE

トラネキサム酸を長期間飲み続ける3つのメリット

トラネキサム酸を長期的に飲み続けると、以下の3つのメリットがあります。

• 美白効果
• シミや肝斑の改善
• 肌荒れ改善

効果の現れ方は個人差があります。医師の診察を受け診断された適切な治療方法をお守りください。

美白効果

トラネキサム酸を飲み続けると、美白効果が期待できます。

シミの原因であるメラニンの生成を抑える働きや、炎症を抑える働きがあるためです。

2002年には、医薬部外品の美白有効成分として承認されています。

トラネキサム酸の服用とともに、適切な紫外線対策が重要です。

トラネキサム酸の美白効果

トラネキサム酸に美白効果があると言われているのは、おもに「プラスミン」というたんぱく質の生成を抑える働きがあるからです。プラスミンは出血が起きた際に発生する物質で、血液を固まりにくくする作用や炎症にかかわる物質を誘発する作用があります。
また、メラノサイトを活発化させる物質（プロスタグランジンなど）の生成にもかかわっています。メラノサイトが活性化すると、シミのもとであるメラニンがたくさん作られてしまうので、シミを予防、改善するためには、プラスミンの分泌を抑えることが重要です。
そこで力を発揮するのがトラネキサム酸です。トラネキサム酸は、「抗プラスミン作用」といって、プラスミンの過剰な生成を防ぐ働きがあり、メラノサイトの活性化を抑えることにも役立ちます。また炎症を抑える作用があるので、紫外線の影響で悪化する一般的なシミや肝斑だけでなく、炎症後色素沈着の予防や改善にも効果を発揮します。

引用：日比谷ヒフ科クリニック

シミや肝斑の改善

トラネキサム酸はプラスミンの働きを抑える働きがあるため、シミや肝斑の改善に効果が期待できます。

プラスミンはメラノサイトを活性化させる働きがあり、メラノサイトが活性化するとシミの原因であるメラニンが作られます。

シミや肝斑の改善には、シミの原因であるメラニンの生成を抑えることが重要です。

• 規則正しい生活習慣を心がける
• バランスの取れた食事を取る
• ストレスを軽減する

シミや肝斑を改善するために、上記のポイントを意識しましょう。

肝斑は女性ホルモンのバランスの乱れが一つの要因といわれていますが、トラネキサム酸は女性ホルモンに直接影響するのではなく、メラニンをつくり出すメラノサイトにはたらきかけ、色素沈着抑制効果を発揮して肝斑を改善します。

引用：第一三共ヘルスケア

特にトラネキサム酸の内服薬は肝斑の治療に有効とされています。内服だと摩擦や刺激を与えずに有効成分を肌に届けられるためです。肝斑は少しの刺激で浮き上がってくる性質があり、クリニックのマシンによる肌治療だと肝斑を刺激して逆に増えてしまうリスクがあります。トラネキサム酸内服治療であれば、肌表面に刺激を与えず体内でメラニンを抑制する効果が期待できます。

引用：フラルクリニック

肌荒れ改善

トラネキサム酸は炎症反応を抑え、肌荒れを改善する効果が期待できます。

炎症による赤みやかゆみを軽減し、外部刺激や紫外線による肌のバリア機能低下を防ぐことが可能です。

ニキビや赤みなどの炎症性肌トラブルに対して、トラネキサム酸が使用される場合があります。

トラネキサム酸は肌の炎症を抑えるだけでなく、炎症後の色素沈着を防ぐ働きもあります。

トラネキサム酸を飲み続ける際の注意点

トラネキサム酸を飲み続ける際には、以下の注意点があります。

事前に注意点を理解したうえで、トラネキサム酸を服用してください。

適切な服用量を守る

トラネキサム酸を服用する際には、医師が指示した適切な服用量を守ることが必要です。

過剰摂取は副作用のリスクを高める可能性があります。

一般的に成人の場合、1日750〜2,000mgを目安に、3〜4回程度に分けて服用する場合が多いですが、個人の症状や体質によって適切な量が異なります。

医師の指示に従って、正しい服用量を守りましょう。

自己判断で服用量を変更せず、気になる症状がある場合には、必ず医師に相談してください。

通常、成人は1日3〜8錠（主成分として750〜2,000mg）を3〜4回に分けて服用します。年齢・症状により適宜増減されます。必ず指示された服用方法に従ってください。

引用：くすりのしおり

他の薬との併用に注意する

トラネキサム酸を抗凝固薬や血圧に関する薬と併用する際、注意が必要です。

• 抗凝固薬（ワーファリンなど）
• 抗血小板薬（アスピリンなど）
• 経口避妊薬（ピル）

服用中の薬がある場合には、事前に医師に相談しましょう。

新しく他の薬を服用する際も、トラネキサム酸を服用していることを医師や薬剤師に伝えてください。

トラネキサム酸と飲み合わせに気を付けたほうが良い薬はありますか？

ピルとの併用はできません。風邪薬や歯科で出される止血剤にトラネキサム酸の成分を含むものがあるので、止血剤の処方を受けた際にはトラネキサム酸を内服していることを医師に申し出てください。
また、トラネキサム酸は血液を固まりやすくするため、脳梗塞や心筋梗塞などの持病がある方は、トラネキサム酸の内服が出来るかどうか、医師の診察が必要です。

引用：品川美容外科

定期的に医師の診察を受ける

トラネキサム酸を飲み続ける際、定期的に医師の診察を受けることが重要です。

診察では以下の点について、医師に相談しましょう。

• 肌の改善状況
• 用量調整の必要性
• 体調の変化
• 副作用の有無

トラネキサム酸を飲み続けるリスクと副作用

トラネキサム酸の副作用として、以下のようなリスクがあります。

• 血栓のリスク
• 肝臓や腎臓への負担
• 消化器系の症状

副作用を理解し、不安や疑問のない状態でトラネキサム酸の服用を開始することが大切です。

副作用の現れ方は個人差があります。医師の診察を受け診断された適切な治療方法をお守りください。

血栓のリスク

トラネキサム酸は血液凝固を促進する作用があるため、血栓が形成されるリスクが高まります。

以下のような人は注意が必要です。

• 血栓症の既往歴がある人
• 喫煙者
• 経口避妊薬を使用している人

健康な人が通常の用量を守って服用する場合には血栓のリスクを軽減できますが、服用中に異常を感じた際にはすぐに医師に相談してください。

もともとトラネキサム酸は出血を抑えるための薬なので、逆を言うと血が固まりやすくなるリスクも想定されています。血が溜まりやすくなって困るようなご病気の方、例えば深部静脈血栓症の既往がある方や、心筋梗塞・脳梗塞・肺梗塞などの血栓ができて困るような病気になったことがある方に関しては、処方することができません。

その他やや微妙ですが、コレステロールが高い・ピルを飲んでいる、など少し血栓に関係しうるようなベースがある方も、飲むかどうかを慎重に判断する必要があります。

引用：はなふさ皮膚科

肝臓や腎臓への負担

トラネキサム酸は肝臓や腎臓で代謝されるため、肝臓や腎臓に負担をかける可能性があります。

肝機能や腎機能に問題がある人は、注意が必要です。

リスクを抑えるため、医師の指示に従い、適切な服用量を守りましょう。

定期的な肝機能・腎機能検査を受けることも大切です。

トラネキサム酸はサプリメントではなく、薬剤です。
肝臓や腎臓で解毒されるため、長期服用は臓器に負担がかかります。
肝機能障害が生じていても、これによるものと気が付いていない場合も考えられます。長期間の服用は控えていただく方がよろしいです。

引用：Skin Solution Clinic 青山通り

消化器系の症状

トラネキサム酸の服用によって、消化器系に不調が生じる可能性があります。

• 吐き気や嘔吐
• 腹痛や胃痛
• 下痢や便秘
• 食欲不振
• 胸焼け

症状は軽度の場合が多いですが、長期服用の際には異常が生じる場合もあります。

異常を感じる場合や不調が続く場合には服用を中止し、必ず医師に相談してください。

胃腸系の副作用

トラネキサム酸の使用によって、吐き気や下痢などの胃腸の不快感が起こることがあります。これらの症状は通常は軽いので一時的なものですが、当面続く場合は医師に相談する必要があります。

引用：デジタルクリニックグループ

トラネキサム酸に関するよくある質問

トラネキサムに関して、よくある質問をまとめました。

一般的にはどのぐらい飲み続ける？

トラネキサム酸の服用期間は、個人の症状や治療目的によって異なります。一般的には数ヶ月から半年程度飲み続ける場合が多いです。

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トラネキサム酸をやめた後にはどうなる？

トラネキサム酸の使用をやめると、シミや肝斑が再発する可能性があります。メラニン生成を抑える効果がなくなるためです。また、肌の炎症を抑える効果も失われるため、赤みや腫れが再び現れる場合があります。

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トラネキサム酸を飲み続けると体に影響がある？

トラネキサム酸を長期間服用すると、血栓のリスクや肝臓・腎臓に負担がかかるため注意が必要です。服用中に異常を感じた場合には、すぐに医師に相談してください。

トラネキサム酸を処方してもらうにはどうしたら良いですか？

トラネキサム酸は処方場所によって料金が異なります。オンライン診療を利用する際は、事前に診察料の有無を確認してください。詳細は下記記事に掲載しております。

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まとめ：トラネキサム酸を飲み続ける際には、注意が必要な場合もある

トラネキサム酸は美白効果やシミ・肝斑の改善、肌荒れ改善が期待できます。

副作用として、血栓のリスクや肝臓や腎臓への負担、消化器系の症状が挙げられます。

血栓症や肝臓・腎臓に問題がある人は、注意が必要です。

• 適切な服用量を守る
• 他の薬との併用に注意する
• 定期的に医師の診察を受ける

トラネキサム酸を飲み続ける際には上記の点に注意し、服用中に異常や不調を感じた際には必ず医師に相談してください。